Cactus-Bakka
February 2016
1 なぜアストロフィツムなのか
3今月の一枚
Cactus-Bakka 創刊号 2016年2月
創刊人・編集・責任者 村上 タニク
本誌の無断転載・複製を禁じます
刺が無い。
僕の中でのサボテンは刺があって当たり前、触ると痛い思いをする。そんなイメージでした。多肉植物を育て始めたころに図鑑の様な本を何冊か購入し、その中にサボテンの種類がいくつか掲載されていました。多肉植物を好きになるきっかけはエケベリアとハオルチア。ロゼットを形成し花びらの様な美しい姿に魅了されました。その後、様々な種類の多肉植物がある中で、それと同時に刺のないサボテン、アストロフィツムの存在もしることになりました。その名は兜丸。アストロフィツムの代表格で、美しい球体と白点をちりばめた肌、綿毛のようなアレオーレ。写真で見るだけではその魅力はさほど感じ取れていませんでした。一つは育ててみてもいいかも、そんな程度の気持ちで、通販で購入。手元に届いたときの衝撃は期待感のない中で強烈なインパクトとなって僕の心に刻まれました。
その後、ギムノカリキウムやアリオカルプス、ロフォフォラなど様々なサボテンの魅力の虜になり、買いあさっていましたが、栽培環境の問題に直面、うまく育てられない葛藤の中で栽培品種を絞ることにしました。そんな時に一番に頭に浮かんだのがアストロフィツムでした。決して恵まれた環境ではない中でも、自分の手で育ててみたい。そう強く思ったのは最初に兜を手にした時の感動が残っていたからかもしれません。
今月の一枚は白瑞鳳。
瑞鳳玉にのめり込んだのは昨年末の2つの木との出会いでした。例会に参加するには時間が少し遅くなってしまい半ば行くのを辞めようかと思っていた。年内最後という事もあり、30分だけでも参加できれば御の字だと焦る気持ちを抑え少し落ち着いたところで車を走らせた。案の定、例会は終盤、恒例のセリの真っ最中だった。この日のセリに葉多肉植物が多く、サボテンは少ない。・・・やっぱり来なくてもよかったかな。そんなことを思いながら、品評に出されたサボテンたちを眺めてみると、気になるサボテンが二つ。瑞鳳玉だ。周囲の人に、「あれは品評に出されたヤツですよね。僕あれすきなんです。」「いや、あれはセリに出されたけど買い手がつかなかった奴じゃないかな?」・・・「えっ?」
会が終わり、すぐさま駆け寄り直談判。欲しいと思っていた2つを譲っていただくことができました。その上、栽培された方にも直接話を伺うことができ、それをきっかけにハウス訪問までできることに。
そんな偶然が重なり、引き寄せてくれた。白瑞鳳。
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